DMM.make AKIBAの見学ツアーに行ってきました
2016/09/01
秋葉原にできた巨大なDIYのシェアスペース
秋葉原に「DMM.make AKIBA」という施設ができました。
ロボットや電気製品をはじめとするハードウェアを制作できる場として機材やオフィスなどの貸し出しをしています。
機材の総額が5億円ということもあり、オープン当初は「本格的なものづくりをしたい人の新しい拠点」として多くのメディアで紹介されていまた。
僕もずっと興味があったので見学ツアーに参加してみました。
施設の特徴
最先端の機器が使える
「DMM.make AKIBA Studio」と呼ばれる作業スペースには工業デザイン専門の設計ソフトや精密機械が並んでいました。このような機材は単体で数百万から数千万するものもあるのだとか。今までなら大学や企業に所属しなければ使えなかった機材がDMM.make AKIBAでなら個人で使えます。
中には危険が伴う機材もあるため、スタッフの立会いやライセンスが必要な場合もあります。未経験者には専属のスタッフからアドバイスをもらえたり、ライセンスを取得するカリキュラムも用意されていました。経験者が身近にいてアドバイスを受けながら制作ができるなんてうらやましい環境です。
仕事の出会いのチャンスがある
施設の通路には一面大きな黒板が掲げられています。
この黒板にはメンバー会員が自由に書き込みができるようになっているそうです。ちなみに張り紙ではなくチョークで書き込むというのがルールとのこと。内容はイベント告知などのほかに、求人の掲示も多数ありました。
DMM.make AKIBAには「DMM.make AKIBA Base」というシェアスペースがあり、ハードウェア関連を仕事をしている人たちの活動拠点にもなっています。
DMM.make AKIBA Base
そのような人達にとって、このスペースは一緒に働く仲間を探す場として最適でしょう。一方の開発の仕事に携わりたい人にとっても具体的な事業を間近で見られるチャンスでもあります。イベントなどで当事者同士が気軽に会話できる機会も多く、そういったソフト面の環境もここの大きな特徴と言えます。
24時間開放している
一部の機械を除いて機材は24時間いつでも使えるとのこと。施設には学生のような人から年配の方まで作業をされていました。会社勤めの人でも始業前や終業後に利用できるというのはありがたいですね。
利便性の高い立地
問屋街に近い
施設の設備やサービスに限らず秋葉原という立地も大きなポイントです。
秋葉原に電気部品の問屋があることは有名ですが、実はその周辺にもいろいろな問屋街があります。
例えば日本橋は衣類や装飾品。神田、岩本町あたりは繊維、浅草橋あたりは皮革など。こうゆう素材が近場で安く調達できるというのは他ではあまり考えられません。
浅草と浅草橋のレザーショップ|くも舎
東京日本橋横山町馬喰町問屋街・新道通り会<日本最大の現金卸問屋街>
電車の路線が多い
秋葉原は渋谷や新宿にも30分程で行けますし、千葉や埼玉からのアクセスもいいです。
電車はJRの山手線、総武線、京浜東北線が乗り入れている他、つくばエクスプレスや地下鉄の日比谷線もあります。
周辺の不動産が比較的安い
浅草、橋蔵前、あるいは隅田川を渡って錦糸町あたりは都心でも比較的に家賃が安いエリアです。
例えばこれからハードウェアの開発をしたい、あるいは勉強したいと考えるのなら錦糸町や新小岩あたりに部屋を借りて、秋葉原でバイトをしながらDMM.make AKIBAに通うというのも一つの方法ではないでしょうか。
利用料金
Baseとstudioを両方使うとなると初期費用6万の月額3万円。作業スペースであるstudio利用だけなら半額の初期費用3万の月額1.5万円です。一日利用のプランもあり、そちらはBaseとstudioを両方が12時間使えて5000円となっています。(2016年2月現在)
スポーツジムなどに比べれば割高ですが、予備校や専門学校と比べれば妥当な値段だと思います。これからは教育機関で学ぶという手段のほかにもこういったサービスを使ってスキルを習得するケースが増えてくるのではないでしょうか。
興味があれば一度行ってみよう
僕が見学している間、二人の男性が作業をしていました。
ひとりはギターのネックを加工していて、もうひとりはスニーカーの試作品を作っているようでした。「ハードウェア」というとコンピューターの部品のようなものばかりを想像していましたが、実際の製作現場の雰囲気も行かなければ分からない事のひとつでした。
見学を終えて一番印象的だったのはやはり専門機材。何かを作りたいということ以上にあの機材を使ってみたい。はじめて運転免許を取った時の「どこかに行きたいというより運転したい」という気持ちに似ているというのでしょうか、大きくて迫力のある機材を間近に見たとき、これを使いこなせたらどんなに楽しいだろうとワクワクしました。
もし少しでも興味があれば、ぜひ見学をおすすめします。なお見学には予約が必要なので事前にチェックしてみてください。
ところで見学している途中、ふと「こんな危険な機材ばかりを扱うにもかかわらず、大家さんがよく貸してくれたな」と思い、ビルオーナーの「富士ソフト」という会社を調べてみました。
富士ソフトはソフトウェア開発を行う企業だそうですが、自作したロボット力士同士を戦わせる「ロボット相撲」という競技のスポンサーでもあるようです。
全日本ロボット大相撲
納得ですね。