無香空間、Iのチカラ、パストリーゼ77…無香料の消臭スプレーをくらべてみた
時々タオルがにおう。
まあ外干しすればたいがい消えるんだけど、しばらくそれができないときもある。
そこで消臭スプレーを買った。しかも3種類。
小林製薬「無香空間」
ヤクルト「Iのチカラ」
ドーバー「パストリーゼ77」
すべて無香料のタイプだ。無香料の消臭スプレーで探すとヒットするのは概ねこの3種だろう。あ、あとP&Gのファブリーズがあるか。
最初はこの3種類の中から一つ選ぼうとしたけど、いい機会だから全部買って試してみた。
そもそも消臭スプレーの消臭方法とは?
一般的に消臭スプレーで消臭する場合、具体的な方法は次の3つのどれかだ。
- においの元を殺菌して取り除く方法。細菌やカビが繁殖して出すにおいなど。
- におい物質を中和したり吸着して洗浄する方法。食べ物の油や体臭など。
- においを他の香りでごまかす方法。柑橘系やハーブ系の香りがつかわれてることが多い。
今回買った消臭スプレーは成分がそれぞれぜんぜん違ったんだけど、成分の用途は基本的にこの3つのうちのどれか。
無香料なので3つ目の「ごまかす」は除くと、1つ目か2つ目、「殺菌」か「洗浄」のどちらかだ。
無香空間 空気と布の消臭ミスト
成分:エタノール・両性界面活性剤系消毒剤・第四級アンモニウム塩
殺菌作用:エタノール・両性界面活性剤系消毒剤・第四級アンモニウム塩
洗浄作用:両性界面活性剤系消毒剤・第四級アンモニウム塩
「両性界面活性剤系消毒剤」っていうのが具体的に何なのかはわからなかったけど、殺菌作用と洗浄作用の両方を備えているらしい。第四級アンモニウム塩も同じ。二刀流。
両性界面活性剤系消毒剤も第四級アンモニウム塩も、ネットで調べると医療関係者向けの製品サイトによくヒットした。
高い殺菌作用があるためか、医療現場などでよく使われているようだった。
参考サイト:両性界面活性剤|健栄製薬株式会社/第四級アンモニウム塩|ヨシダ製薬
Iのチカラ
成分:ヨウ素・有機酸・シクロデキストリン
殺菌作用:ヨウ素・有機酸
洗浄作用:シクロデキストリン
このなかで特に聞いたことがないものは「シクロデキストリン」だ。別名「環状オリゴ糖」というらしい。
環状という名の通り、形が筒状というか底が抜けたカップみたいになっているらしい。
その筒に臭いのもとを包み込んで臭いを絶つ、という仕組み。
こんな便利な物質があるのに驚く。
シクロデキストリンは消臭だけじゃなくダイエットサプリにも使われているらしい。
ほら、ちょっと前に「食べた脂を包み込む」みたいなダイエット商品の宣伝をよくしてたじゃないですか。
たぶんあれもシクロデキストリンが入ってたりするんじゃないかな。しっかり調べてないけど。
参考サイト:シクロデキストリンとは?|株式会社シクロケム
ドーバー パストリーゼ77
成分:発酵アルコール・緑茶抽出物・乳酸ナトリウム・グリセリン脂肪酸エステル・ショ糖脂肪酸エステル・精製水
殺菌作用:発酵アルコール・緑茶抽出物・乳酸ナトリウム
洗浄作用:グリセリン脂肪酸エステル・ショ糖脂肪酸エステル
販売元のドーバーは洋酒や調理酒をあつかうお酒の会社。殺菌に醸造用のアルコールを使う。
ここで使っているアルコールは77%と高濃度。消毒用エタノールとほぼ同じアルコール濃度だ。
グリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルは食品乳化剤のこと。役割は界面活性剤と同じ。
ちなみにドーバーではアルコール度数88%という高アルコール度数トップ5に入るウォッカも作っているみたい。すげえ。
よく使っているのはどれ?
買ってから半年たったけど、一番使ってるのはドーバーのパストリーゼ77だ。
正直な話、効果はどれもそれほど変わらないなっていうのが今のところの実感。
気にならないぐらいには消臭できるけど、すっかりにおいが消えるということはない。短時間だとなおさらだ。
やっぱりごまかすって方法が一番手っ取り早い。
※ただ僕の用途はあくまでタオルなので、たとえば生ごみとかペット臭など、用途によって消臭効果に差がでてくることは考えられる。
だからあとはもう使い勝手。
その点でいうとドーバーのパストリーゼ77は気兼ねなく使えるところがいい。
たとえばタオルの他にも「冷蔵庫がちょっとにおう」みたいな時にもスプレーできる。食品抗菌もできるので夏場はお弁当に直接スプレーしたりしてた。
この頃は「何かニオったらとりあえずパストリーゼ77スプレーしとこ」っていう感じになってしまった。
あとこれは最近知ったんだけど、界面活性剤とかの「においを吸着させて洗浄する作用」はただスプレーしただけだとあまり効果がない。
においを吸着させただけで、においのもとはまだ付いたままだから。
スプレーしてしばらくしたら、はたいたり、はらったりして吸着したものを落とすとぐっとにおわなくなる。
参考にしてみてください。