ハンチングのかぶり方やファッションコーディネートは?
2016/05/22
ハンチング帽を買いました
ハンチング帽、今は色々な種類がありますね。かぶり方やコーディネートについて調べてみました。
ハンチング帽の種類
アイビー(モナコハンチング)
帽子の山がタイトなシルエットのハンチングです。
従来のハンチング帽は帽子の山が平らな真円です。一方のアイビーやモナコハンチングと呼ばれるタイプのハンチングはサイクリングのヘルメットのように楕円型になっているのが特徴です。
現在ではハンチングといえばこのタイプが主流。海外では「アイビー」と呼ばれることが多く「モナコハンチング」というのは日本だけの呼び方のようです。僕が買ったのもこのタイプです。
キャスケット
実はキャスケットもハンチングの一種です。
特徴は帽子の山の部分が数枚の生地を張り合わせていること。元来のハンチングは山の部分が比較的フラットだったのに対し、キャスケットはボリュームのあるシルエットになっています。
キャスケットは別名「ギャツビー(gatsby)キャップ」と呼ばれることもあります。
ギャツビーとは小説『グレート・ギャツビー』のことなのですが、小説の舞台となった1920年代にキャスケットが流行したのでそう呼ばれるようになったのだと思います。
プロムナード
プロムナードは帽子のつばが無いタイプのハンチングです。そうゆう点ではベレー帽に似ていますね。
帽子の山の丸みが特徴的で、ニット帽のような柔らかい印象になります。
プロムナードもいろいろな呼ばれ方があり、鐘楼(belfry)やアヒルのくちばし(duckbill)に似ているので「ベルフリーキャップ」「ダックビルキャップ」などと呼ばれることもあります。
帽子の選び方
帽子の山のシルエットと頭部の形とを合わせること
帽子選びは頭部の形に合わせるとバランスがとれると言われています。
たとえば面長の場合はキャップやニットなどの幅がタイトなシルエット。丸顔の場合は帽子の山が丸いシルエットなどです。
僕は顎のえらが張っているベース顔。以前はそれを目立たせないようにタイトなベースボールキャップなどをかぶっていたのですが、それではかえって輪郭が強調されてしまうとのこと。むしろハンチングや中折れ帽子など、帽子の山が四角いものや平らなものを選ぶと頭部とのバランスが取れて特徴も和らぐそうです。
頭の幅が気になるならツバも広めに
頭の幅についても同様です。僕はこめかみの「ハチ」と言われる部分が張っています。この場合は隠すようにツバのタイトな帽子を選ぶのではなく、ツバが水平の物や顔よりも幅の広いものを選ぶとバランスが良いそうです。
かぶり方
つばは上げるとポップな印象、下げるとクールな印象に
ハンチングは帽子を額に当てるようにして前からかぶっていきます。つばをアップにすると表情も見えて明るい印象になります。逆に下げ気味にするとすっきりとクールな印象になります。これはハンチングに限らず帽子全般に共通してます。
ハンチングの有名ブランド
KANGOL(カンゴール)
ハンチングといえばカンゴールというくらい代表的なメーカーですね。スポーツやストリート向けのデザインが豊富です。
FRED PERRY(フレッドペリー)
フレッドペリーのハンチングも有名。テニスウェアが起源のUKブランドだけあって、キレイめカジュアルな服装にあいそうです。
GOORIN BROTHERS(グーリンブラザーズ)
アメリカの老舗帽子メーカーです。質実剛健というイメージ。ちなみに下の動画はグーリンブラザーズのハンチング紹介ムービーです。英語ですが各タイプのハンチングの形の違いがよくわかります。
STETSON(ステットソン)
こちらもグーリンブラザーズ同様、100年以上続くアメリカの老舗帽子メーカー。吉田茂元首相からジョニー・デップまでおしゃれの達人に愛用者が多いことでも知られています。
James Lock(ジェームスロック)
創業1676年という300年以上続く英国王室御用達の帽子メーカー。キャスケットが有名です。きっと多くの貴族がジェームスロックの帽子をかぶって狩りに出かけたのでしょう。
ハンチング帽が合うコーディネート
ハンチング帽はもともとジャケットにあわせてかぶっていた帽子。きれいめの格好にはよく合います。シャツやポロシャツなどに合わせてもいいでしょう。
ハンチングをかぶったスナップを集めてみました。
関連記事
ジャケットやコートに合わせている人が多いですね。サッカー選手のベッカムはハンチングをよくかぶっているみたいです。かっこいい。
Tシャツやデニムなどのカジュアルな格好に合わせている人もいますが、ゆったりめというより身体の線が出るようなぴったりしたサイズの服装で合わせています。そうゆう意味でいえばハンチングは女性のパンツスタイルやレギンスと相性がよさそうです。
GQにもハンチングの記事がありました。「サンダルにTシャツ一枚でかぶるのはやめておこう」「レトロな服装に合わせないように」など、意外にやってしまいがちなコーディネートのアドバイスがされています。
ハンチング帽の歴史
貴族の帽子から庶民の帽子へ
ハンチング帽が作られたのは19世紀のイギリス。
もともとは上流階級の紳士が乗馬する時にかぶりやすい帽子として作られたのがはじまりなのだそうです。
ちなみにそれまではシルクハットかぶっていたそうで、今でも乗馬競技の大きな大会では騎手は燕尾服を着てシルクハットをかぶるのが規則になっています。
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その後ハンチング帽は使い勝手の良さから徐々に庶民にも広がっていきます。
アメリカではヨーロッパからの移民がかぶっていたことも影響しているのでしょうか、ハンチングは長らく「働く人がかぶる帽子」といイメージが強よかったようです。
今でもハンチング帽のことを「ベーカーボーイキャップ」や「ニュースボーイキャップ」などと呼ぶこともあるそうです。日本でも昔は刑事がかぶる帽子というイメージがありましたよね。
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ハンチングとニッカーボッカーズ
ハンチングは乗馬やゴルフなどのスポーツの際にかぶることから「ニッカーボッカーズ」と呼ばれるハーフパンツを合わせて履くスタイルもカッコいいです。
先に紹介したニュースペーパーボーイの写真で少年たちが履いているのがニッカーボッカーズです。女性のニッカーボッカーズの写真もとてもすてきです。
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余談ですがこのニッカーボッカーズ、もともとはオランダが起源らしいのですが日本では独自に進化しています。そう、職人さんがよく履いている「ニッカポッカ」です。