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中世のヨーロッパの街がとっても汚れてたって話

      2015/11/25

ちょっと前までパリとかロンドンとか、ヨーロッパの都市は昔から綺麗で華やかなんだと思っていた。

たぶん世界名作アニメ劇場とかの影響だと思う。

だから洋画の時代劇を観るようになってちょっとびっくりした。街が汚く描かれてるんだよね。最近見た「リバティーン」も舞台になったロンドンが超汚かった。

調べてみたらどうやら本気でひどかったらしい。

有名なのがし尿を窓から捨ててたって話。

トイレはおまるにして、それを窓から捨ててたっていうんだ。

冗談みたいでしょ?歩いてる人どうすんだって話だよね。「投げるからどいて」って言ってたらしい。

投げ捨てられた汚物が道路の真ん中にある溝を通って川に流れていくシステムだった。

それだから街はいつも汚物であふれ、雨の日の道路はヌルヌルしてたという。おそらく排水溝の内側みたいな感じだったんじゃないかな。うえ、書いているだけでちょっと気持ち悪い。

ヨーロッパで疫病が大流行したのもこういった汚物の処理構造に原因があったともいわれている。

じゃあ日本の、たとえば江戸の街はどうだったかというと同じ都市でもヨーロッパとは事情が違っていたそうだ。

トイレ事情はかなり綺麗だったんだって。

そもそも日本では人糞を農作物の肥料に使っていた。し尿は農家がわざわざお金を出して買うもんだったんだよ。そのため都市で出たし尿を農村地へ運ぶ流通システムがしっかりできていたんだ。

中世のヨーロッパには人糞を農作物の肥料に利用する風習がなかったらしいんだよね。はじめて知った。

モラルやルールじゃなくて、し尿自体に利用価値があったから街が汚れなかったというのがすごい面白い。

事実、江戸でも肥料として使える馬糞は道端に落ちててもすぐに片付けられたんだけど、使えない犬の糞はそのまま放置だったそう。

「江戸の名物は犬のフン」って言葉が残ってるらしいよ。

参考サイト:トイレの歴史

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