ガッカリするしくみ

2017/01/05


あることを予想してそれに期待し、いざ現実になってみると思っていたのと違ったといってガッカリする。僕の場合、おととい書いたマスターカラテカの記事 がそうだ。

冒頭の本によると、このような期待はずれの原因には脳の補正機能が大きくかかわっているという。この能力は身の危険を素早く察知したり心の負荷を和らげたりするのに役立つ一方で、予想と現実のズレを引き起こす要因にもなっている。

そのズレを少なくするには想像をより細かく想定するとよいそうだ。たとえばアスリートのイメージトレーニングは試合内容だけでなく、天気や会場のコンディション、観客の声援など、起こり得るありとあらゆるポイントを事細かに思い描くらしい。これも想定外の要素をできるだけ排除する試みだと言えるだろう。

しかしどんなに意識をめぐらせていても未来の出来事すべてを想像することはできない。

さらに困ったことに脳は想像が及ばなかったことを現実に起こらないものとふるまう傾向がある。著者はこれに関して「最初の子供が突然死んだとしたら二年後にどんな気持ちでいるか聞かせてくれ」という質問をして説明するという。非常識な問いではあるものの、未来を予測することの難しさが簡潔にわかるエピソードだった。

先のことは人に聞け

脳の補正機能は想像以上に巧妙で強力だ。なので僕らはいとも簡単に脳の補正機能にダマされる。ガッカリするような買い物、恋愛、転職を何度もくりかえす。
 

「未来の出来事にどう感じるか、それを自分で考えるなら今まさにその出来事を体験している他人にどう感じているか聞いた方がよっぽど正確だ」
 

著者はこうまとめる。まったくもっておかしな話だが「自分のことは自分が一番よく知っている」というセリフはとてもじゃないけど言えないな、と思った。


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