末っ子

2017/01/31


僕は三人きょうだいの真ん中だ。下に妹がいる。
たぶんだけど、僕は妹より叱られていたと思う。

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先日、友達の家に遊びに行った。友達には子供が三人いる。皆まだ幼稚園や小学校低学年と幼い。

ここでも真ん中の子はよく叱られていた。でもある意味しょうがなくて、もうひっきりなしに叱られそうなことをしてた。「これやったら怒られるだろうな」と思いつくものは必ずやる感じ。まるで日常にばらまかれている地雷を逃さずきっちり踏み込むことをある種の使命としているかようにも見えた。

しかし本人はもちろんそんなつもりはなくて、友達である父親に叱られるたびにしょんぼりしている。そして同じ道を通ってきた身だからだろうか、自分が叱られているわけでもないのに僕もまたしょんぼりしてしまった。

そんな時、ちらりと目をそらすと末っ子が真ん中の子の叱られている様をじっと見つめている。ちなみに一番上の子はそうゆう時はわれ関せず、という感じ。

その末っ子の眼差し。あぁこの眼差しは見覚えあるなと思った。動物の不思議な生態を観察するような目。僕の妹も僕が怒られているときはこんなふうに見てたっけ。

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三人きょうだいの真ん中の立場から、偏見を承知でいわせてほしい。

末っ子というのは往々にして愛想がよくて厚かましい。

僕も愛想をよくすることを人生の主戦術として日々鍛練しているが、末っ子のそれには到底かなわない。あいつらのナチュラルボーンな愛想は鍛練とかで身につく代物じゃない。

例えば僕がやったら一発で相手の心象を損なうだろうなという振る舞いや言動をサラリとやってのけたりする。それでいて波風ひとつ立たないという。僕が全神経を集中して感じ取ろうとする間合いとか空気とかを末っ子は感覚で飛び越えていく。

前に一度その点について妹に聞いてみたことがあったのだが、ひと言、こう返された。

「え?なんで?」

ほんと、末っ子にはかなわない。


-考えたこと