パキスタンの密造酒

2017/01/07


先日、ロシアで入浴剤をお酒代わりに飲んだ人が大勢亡くなった。

入浴剤に使われているメタノールは毒性が高い。お酒である「食用エタノール」と似ているがまったくの別モノ。飲めば中枢神経をやられてしまい、最悪はロシアのケースのように命を落とす。

メタノールは酒税がかかっていない分、エタノールに比べると安い。ニュースではお酒より安いからという理由で入浴剤の他に、化粧品や密造酒を飲む人も少なくないと伝えていた。

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この事故にちなんでか、今日の新聞にパキスタンの密造酒の記事が載っていた。

パキスタンは国民の96パーセントがイスラム教徒だ。イスラム教では飲酒が禁じられていて、仮に酒を飲んで捕まるとムチ打ち80回、密造するとムチ打ち30回以下または懲役5年以下の罪が課せられる。

それでもロシア同様、命懸けで酒を飲む人たちがいる。パキスタンでもイスラム教徒以外は飲酒が認められているのでヒンドゥー教徒やキリスト教徒から買ったり、ドバイから密輸したりするそうだ。

もちろん密造もしている。サトウキビやトウモロコシを発酵させて蒸留酒を作る。

ある村で密造酒を作っている男のインタビューが紹介されていた。男は酒が飲みたくなるとドラム缶に入れた原酒に火をかけ、沸いたときにでる蒸気を冷やし、その水滴をあつめて飲むという。水滴がグラス一杯たまるのに最低でも1時間はかかるらしい。

「酒と友達だけがこんな自分を認めてくれる」

彼は妻と子供の三人暮らしで、本業は家畜の移送。給料は日当にして500ルピー(約560円)。仕事がない日もあって、そうゆう日は当然給料はない。そんな時は友達を誘って村をはなれ、村長や妻子に見つからないように草むらで酒をあおるという。

いろんな意味でシビアな酒盛りなのはわかる。でもなんだろう。すごくうまそうな酒だ。


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